自主防衛のために、個人や団体の代表が防災士の資格を取ることがあります。
大手企業も積極的に社員に資格取得を促しています。
防災士とは
防災士(ぼうさいし)とは、特定非営利活動法人日本防災士機構による民間資格。
機構が定めたカリキュラムを防災士教本による自宅学習(履修確認レポート)と会場研修講座の受講で履修し、履修証明を得て資格取得試験に合格し、消防本部または日本赤十字社等の公的機関が主催する「救急法等講習」、「普通救命講習」、「上級救命講習」を受講して、その修了証または認定証を取得した者に認定される。防災士証の有効期限や写真の書換え更新はなく終身の民間資格(資格称号)である。 wikiより
防災士と聞くと、何か公的資格のような印象を受ける人もいるかもしれませんが、民間士資格です。
自宅学習+研修講座+試験+救命系の講習をクリアーしてやっと防災士として認定されます。
目的
災害が起きた際に、基本的には自助が優先されますので、自分で自分のことはどうにかしなくてはなりません。
また、自分ではどうにもならない時には共助、公助といった地域や自治体などのサポートが必要となりますが、多くの住民の方がサポートを必要としても、公助にあたる、国や自治体が瞬時に全てを把握し、個々のサポートをすることはできません。
自助で足りない場合は、共助で対応することになっていますが、昨今は地域内において交流が少なく、共助が昨日し辛い状況となっています。
そのため、防災士が防災リーダーや、防災コーディネーター役となってもらうことを目的としています。
警察や自治体など、公助となる機関から要請があれば、公的機関との協働がありえます。
また、日本防災士機構のサイトには以下のことも書いてあり、防災士は災害時だけでなく、平時からの活躍をイメージしています。
平時には防災意識の啓発に当たるほか、大災害に備えた互助・協働活動の訓練や、防災と減災及び救助等の技術練磨などに取り組み、求められる場合には防災計画の立案等にも参画します。
これらの活躍をするには防災に関する専門知識を持つ必要性があり、実践的な訓練も必要になってくるため、認定までにいくつかのハードルを越える必要があります。
資格取得の難易度は?
資格取得までに面倒に思うことはあるかもしれませんが、内容が著しく難しいというものではありません。
災害時に生き残るために、自分たちが困らないためにと防災に興味がある方でしたら講習の内容も興味深いものが多く、どなたでも資格取得ができるレベルです。
一番大変なのは自宅学習かもしれません。
私個人の場合ですが、研修がメインだと思っていたために、事前の自宅学習は大したものではないと、軽く見ていましたが、さすがに1、2時間ペラペラっと資料見ればいいというほど楽ではなく、送られてきた資料読んだりしながら、課題を埋めていくもので、3日ほど(夜のみ)時間がかかりました。
しかし、ここでしっかりやっておけば研修の内容もわかりやすいです。
また、課題を提出することが研修を受ける要件となっています。
課題提出して、正解の割合が7割を切ると、研修中の間に再提出が必要となるようです。
研修は課題を提出することが要件
試験は課題の正解率が7割以上+研修終了が要件となります。
試験の合格点は?
試験は7割以上正解で合格です。
一週間から10日ほどで合否結果が郵送されます。
研修機関は?
防災士要請事業として、自治体や大学で行うところもあります。
実施団体ごとに研修内容や金額が違うので、詳細は実施団体に問い合わせた方が良さそうです。
お住いの自治体などで行っていない場合は、日本防災士機構が行っている研修もあります。
研修期間と費用は?
実施団体によって内容と金額が違うとのことなので一概に言えませんが、私が受けた研修(日本防災士機構の研修)は土日の2日でおよそ6万円でした。
研修と試験がセットで、2日目の午後早めに研修が終わり、その後引き続き試験を行いました。
2日とも朝から夕方までの時間を要します。
救命系の講習
試験で合格の他に救命系の講習の修了が必要となります。
いつ修了していてもかまわなく、防災士の研修の前でも構いません。
事前に修了いておくと、試験結果後すぐに防災士登録できますね。
さて、防災士に必要な救命系の講習は普通救命講習や上級救命講習などがあります。
お近くの消防署などで行っていますので、お住いの自治体のサイトで講習のスケジュールをご確認ください。
消防署での講習は無料です。
防災士の研修は、年間通して、近くで受けるチャンスは少ないですが、普通救命講習などは毎月行っており、応急手当研修センターのような研修期間がある場合は一月内でも複数回行っているようです。
消防署での実施は、市内で見た場合には一月で複数回行っていますが、近所の消防署で行っているかどうかとなると、月に1回も実施していないかもしれません。
スケジュールを確認し、直近のスケジュールで近所の消防署では講習を実施していない場合、市内の別の消防署で講習を受けることになります。
あるいは日本赤十字社で行っている救急法基礎講習や救急法救急員養成講習も認定の対象です。
普通救命講習とは
消防署などで行う普通救命講習は、直接防災士とは関係ありません。
行政で民間救命士として、いざという時に救急車が到着する前に救命作業を行い、倒れた方の生存率を高めるように実施しています。
人が倒れた場合の対処の仕方や、人工呼吸や心臓マッサージ、AEDの使い方などを行います。
1日の講習で、午前中は座学で、午後は心臓マッサージやAEDなどをの使い方をシチュエーションに応じて繰り返し練習いたします。
見知らぬ人を助けることばかりでなく、家族が心臓に異常をきたし、急に倒れてた場合に、救急車を呼んでいる間何もしなければ助かる率はどんどん下がっていきます。
適切な措置ができれば、生存率はグンと上がることから、防災士とは切り離してでもぜひ受けていただきたい講習です。
無料ですし、1回だけではいざという時に動けませんから時間をおいて再受講もできます。
高齢者の方、会社員の方、若いグループや夫婦、カップルなど幅広い世代の方が参加していますので、お一人でも、どなたかと一緒でもいいですのでご興味のある方は早めの参加をお勧めします。
講習修了後には修了を示す修了証(カード)がもらえます。
防災士に登録する場合は、修了証のコピーと防災士登録の申請書を日本防災士機構に送ります。防災士に登録するには5,000円の登録料がかかります。