何かしらの処方された常備薬を飲んでいる方。
薬の名前を正しく覚えていますか?
薬の名前を普段から気にして覚えている方もいれば、「白い粉薬」とか「ピンクの錠剤」とか色や形状でしか覚えていない方もいます。
普段なら覚えていなくても医者にかかればいつもの薬を処方してくれますし、別に不便はありません。
自分には常備薬などない方であっても、家族に高齢者や小さいお子さんがいらっしゃる家庭では、家族の方の薬の情報を把握しているでしょうか?
自分自身も、処方された常備薬はないけれど、何かの病気になった際に、この薬でないと合わなかったなどの薬はないでしょうか?
自分も家族も、いつ何時でも薬の情報をしっかり伝えられるといった方は少ないかもしれません。
普段服用している方にはどんな時であっても大事な薬。
震災などに見舞われた場合、薬が手元にあるとは限りません。
状況によってはお医者さんなどがなかなか避難所にまわってこれず、薬も手に入らないかもしれません。
薬の名前がわかれば、医療関係者が避難所に巡回してきた際に伝えることで薬を入手することができます。
しかし、何の病気で、どの薬が処方されていたのかがわからないと、むやみに薬を出すことができません。
薬は前もって用意することができませんが、薬の名前は前もって控えることはできます。
では、どう準備するのか?
名前を記憶しておくのもいいのですが、やはり間違いがないように、正しい名前などがわかるものがあるといいでしょう。
正しい名前がわかるもの。
例えば、薬を受取る際にもらう薬の説明の紙。
薬がなくなるまでとっていますか?すぐ捨ててしまいますか?
常備薬が必要な方はいつも同じ薬の説明なのですから、この紙を防災用のリュックなどに入れておくなどしておくと、もしもの場合でも正確に薬の情報を伝えることができます。
薬の名前はもちろん、画像もありますから、確認しやすいですね。
自宅などにいた場合、なおかつ防災用品を持ち出せる状況ならばこの方法で十分なのですが、外出したまましばらく戻れな状況だったら?自宅にいても、荷物をのち出せない状態だったら?そうなるとせっかく用意しても薬の名前がわかりません。
どんな場合でもわかるようにするために、携帯で薬の写真、あるいは薬の説明の紙などを
写真にとって携帯に画像として保存
しておくのはどうでしょう。
これならより高い率で薬の情報をとっておくことができます。
そもそも、今は調剤薬局で、処方された薬の情報を電子データで渡すために、QRコードから携帯で読み取れるような仕組みがあります。
利用する調剤薬局でこの仕組みが対応している場合は、普段から活用しておくといいかもしれません。
何も持たずに逃げた・・・という状況でも、東日本大震災の時には携帯だけもって逃げたという人も多いようです。
例え通話やメールがすぐにできなくても、別機能が役立つので、携帯は防災に活用してほしいアイテムです。
しかしそれでも携帯を必ず持って出ているとは限りません。
普段から携帯に薬の情報を受け取るだけでなく、サーバー上にも処方された薬のデータが管理されており、平時であればどこの医療機関にかかっても、今までの処方歴がわかったり、大きな震災時などもサーバー上にあるデータにより正しく処方してもらうことができます。
個人としてできることは紙や写真やQRコードからのデータなどで対応し、それ以上は、医療機関や自治体などが連携し、医療データをクラウド化することで平時も非常時も対応できる仕組みを構築していく必要性があるのではないでしょうか。
by 株式会社アルヴァス 渡邊全美